人工知能学会 第99回 先進的学習科学と工学研究会(SIG-ALST)
慶應大学矢上キャンパスにて開催されたALST研究会にて発表してきました。この研究会への参加はコロナ前以来です。密な議論ができて楽しかったです。ACMLからの発表は以下のものです。
対面とオンデマンド授業における認知モデリングの学習ログ分析
山﨑 良汰 (静岡大学), 森田 純哉 (静岡大学)
コロナ時のオンライン授業時の授業ログとそれ以前の対面授業時の授業ログを比較した研究です。驚くべきことにオンライン授業時のほうが対面授業時よりも学習意欲・学習効果が高いという結果が得られたというもの。さらに、その原因を探るべく、受講者間のインタラクションを「操作の類似」の観点から推定したところ、対面授業時のほうがより密な関係が構成されており、より影響力の大きい個人ほど学習成果が低いという結果が見いだされました。
つまり、対面での交流のネガティブな側面が浮き彫りになった結果です。示唆に富む知見といえると思いますが、一方で、この研究から対面授業がダメということも言えません。さらに、参加者の行動はオンラインのログから推定しているのみですので、この結果を確からしいものとするためには様々な追加分析が必要であろうと思われます。いずれにぜよ、コロナ時の経験を今後の社会設計に活かしていく必要があると思われます。
写真は会場からポスターから発表後のお疲れ様会まで。
更新:2023/11/25